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潜水調査船が観た深海生物―海洋研究開発機構 深海生物研究の現在
「東海大学出版会」(2008/03)
藤倉 克則 (編さん)
27×20cm 486P
¥7,140(税込)

内容はちょっと高度ですが、深海生物に興味のある方なら必見。潜水調査船から撮影されたとは思えないほどの鮮明な生態写真を多数掲載。
本書は
第Ⅰ部 「深海生物をとりまく環境と研究」
第Ⅱ部 「化学合成生物群集の分布と特徴」
第Ⅲ部 「化学合成生物群集:ベントス・ネクトン」
第Ⅳ部 「光合成に依存した深海生物群集:ベントス」
第Ⅴ部 「中・深層生物群集:プランクトン・ネクトン」
第Ⅵ部 「潜水調査船が観た深海動物の基礎分類学」
第Ⅶ部 「深海生物研究に使われる有人潜水調査船・無人探査機」
の7部から構成されていて、第Ⅰ部~Ⅱ部は深海生物研究の入門書的な概説、第Ⅲ部~Ⅴ部は潜水調査船のカメラに
写った深海生物の形態や、生態を解説した図鑑部分、第Ⅵ部~Ⅶ部は付録的役割のページとなっています。
冒頭で「海洋生物学、動物分類学、海洋学の基礎的な知識を習得している読者が、・・・理解できるよう努めた」、
「専門用語には詳しい解説はつけておらず、必要に応じて読者はそれぞれの専門書や学術論文等で確認できることを
想定している」と述べているように、一般向けの図鑑より専門的でちょっと高度です。
では、専門的な知識がないと無理かというと、全然そんなことはありません。特に第Ⅲ部~Ⅴ部の図鑑部分は貴重な
生態写真が盛りだくさん掲載されていますので、深海生物などに興味のある方ならそれらの写真を眺めるだけでも
大いに楽しめます。
しかも、一般的にこの手の本の生態写真はぼやけて不鮮明なものが多いですが、本書の写真は潜水調査船から撮影した
とは思えないほど鮮明なものが多く、驚かされます。
普通に私達が想像するのとは全然違う色・形をしたナマコや、奇妙な姿の深海魚など、驚きの世界が次々に目の前に
繰り広げられます。もちろん、写真ごとに詳細な解説もついていますので、本格的に勉強したい方にも満足できる
内容です。
内容的には文句なく5つ星ですが、内容がちょっと専門的でどなたにもお薦めできる訳ではない、ということで
星4つとしました。
もっと手軽に深海生物を知りたいという方には、「深海生物ファイル―あなたの知らない暗黒世界の住人たち」
または「深海生物の謎」がお薦め。

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