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潜る人―ジャック・マイヨールと大崎映晋
「文藝春秋」(2006/01)
佐藤 嘉尚(著)
19×13cm 285P
¥1,650(税込)

あのジャック・マイヨールと世界水中連盟(CMAS)元日本代表・大崎映晋らとの、海を通しての交流を描いた物語。
前半は、1920年生まれの大崎映晋と7つ年下のジャック・マイヨールの幼年期から、1969年の世界水中狩猟選手権大会
(ブルー・オリンピック)で出会うまでの二人の生き様が描かれており、後半は全く正反対の性格ながら水中世界を愛する
者同士である大崎および弟子の成田とジャックとの友情あるれる交流を、時にユーモアを交えながら、温かく描いています。
本書の副題は「ジャック・マイヨールと大崎映晋」となっていますが、主人公はむしろ大崎映晋です。探究心あふれる性格から
何事にも全力投球し、さまざまな場面で輝かしい実績を積み上げてきた大崎映晋の活躍がクローズアップされており、まるで
スーパーマンのような活躍ぶりです。
一方、拘束されることの嫌いなジャック・マイヨールのほうは、色々な女性と交際しながら世界を転々とするなど、自由奔放な
生き方を愛する男として、大崎映晋の引き立て役のように描かれています。
二人の主人公の波乱に満ちた人生の物語としては面白いですが、ジャック・マイヨールの海に対する想いや、大ヒット映画
「グラン・ブルー」で描かれたイメージと実際の自分とのギャップに苦悩していたと思われる様子など、人間ジャック・
マイヨールの内面的描写は十分ではありません。
副題に惑わされ、フリーダイビング元チャンピオン「ジャック・マイヨール」の物語として読むと不満が残ります。

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