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ダイバー漂流 極限の230キロ
「新潮OH!文庫」(2000/10)
小出 康太郎(著)
15×10.5cm 227P
¥510(税込)

黒潮の本流に掴まり、二日半にわたって230kmも流され、奇跡的に救出されたという、稀有の体験をしたダイバーの物語。
海での遭難の場合、救命ボートに乗り、食料や水がある状態ですら、漂流三日以内に絶望感から発狂し自殺するケースが
大半といわれる中、本書の主人公は、文字通り首から上だけを海面に出した厳しい状態で56時間漂流し、たまたま
通りかかったマグロ漁船に救出されました。
まさに驚異的ともいえる、精神力と体力。何が、彼をしてそこまで生き長らえさせたのか。漂流中に何を考え、何をしたのか。
また、何をしなかったのか。
主人公のような極端な例とまではいかなくても、流れに掴まって漂流する可能性がないとは言えないダイバーにとっては、
非常に興味のあるところであり、また決して他人事ではありません。
本書を読み進めると、万が一漂流した場合の生存のヒントのようなものが掴めるかもしれません。
なお、随所にダイビングの技術や知識などについての解説があり、ダイビングというものを全く知らない人でも理解しやすい
内容となっていますので、ダイバー以外の方も興味を持って読むことができます。
本書は、1989年に「流れる海 ドキュメント・生還者」の名で刊行されたものを改題・加筆したもので、用語や
ダイビングを取り巻く環境の記述などに多少古い部分もありますが、著者独特の格調高い文体が光ります。

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