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深海生物ファイル―あなたの知らない暗黒世界の住人たち
「ネコパブリッシング」(2005/11) 北村 雄一(著)
21×15cm 239P
¥1,700(税込)

過酷な生存環境に適応するために進化した深海生物を、写真と精緻なイラストで余すところなく紹介しています。
本書は、前半が深海生物の写真、後半がイラスト付きの解説に分かれていますが、この本の圧巻は、何といっても全体の
1/3ほどを占める前半の写真です。一部の標本写真を除いて、7~8割が生態写真です。
そのほとんどが深海探査船による撮影なので、普通の図鑑に掲載されているような鮮明な写真は望むべくもありませんが、
深い海の底に密かに暮らす深海生物の生きた姿を捉えた写真は、迫力があります。
本書では約200種の深海生物を解説していますが、その内約150種について写真が掲載されています。この種の本の
場合、普通写真は主なものが申し訳程度に掲載されていることが多いのですが、本書の場合は解説する種の7割以上について
写真を掲載しており、大変興味がそそられます。
後半の解説部分は、第1章~第5章までの水深別生物と、第6章の化学合成生物群集とからなり、所々にユーモアを交えた
平易な文章で素人にも分かりやすく解説されており、精緻なイラストも見ごたえがあります。
早川いくお(著)「へんないきもの」で紹介された生物もたくさん登場します。
長く伸びた腹ビレと尾ビレで海底に立つ「ナガズエエソ」
逆立ち泳ぎをし、触手のようなヒレで海底の獲物を探す「ザラビクニン」(「へんないきのも」では
近縁のサケビクニンを紹介)
背中に2対の大きな突起がある「センジュナマコ」
赤っぽいプリンのような姿で海底にまるっと鎮座する「メンダコ」
極めつけは「へんないきもの」で「ミズヒキイカ」と紹介されている未命名の巨大イカ
などが、イラストだけでなく生態写真でも登場し、ホントにこんな生物がいるんだと思わずうなってしまいます。
一つ残念なことは、後半の解説ページに前半の写真のページが掲載されていないので、いちいち最後のインデックスを見なければ
ならないのがちょっとめんどくさいです。実際、解説を読みながら、もう一度前半の写真が見たくなる場面が何度かありました。

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